レンタルサーバーとして有名なロリポップですが、実は固定IPアドレスのサービスをやっているのはご存じですか?
今回はそんなロリポップの固定IPアドレスサービスである「ロリポップ! 固定IPアクセス」について、速度や使い方を実際の画面とともに解説していきます。
これを見れば誰でも使えるレベルの記事になっています。
「小規模チームでサクッと固定IPを導入したい」
「リモートでも同じIPアドレスで安全にアクセスしたい」
「自宅やカフェからでもIP制限を突破したい(許可制の意味で)」という方には特に参考になるはず。
ぜひ最後までご覧ください!
そもそも固定IPアドレスとは
ご存じかと思いますが、IPアドレスはネット上の住所です。
通信は必ず「送信元IP ↔ 送信先IP」でやり取りします。
IPアドレスには大きく分けて固定IPと動的IPの2種類があります。
このうち固定IPは、あなた(やあなたの組織)が常に同じグローバルIPでインターネットに出ていく状態を指します。
一般的な家庭回線やモバイル回線は接続のたび・一定期間ごとにIPが変わる動的IPです。
固定IPでできること(何が便利?)
結論からいうとセキュリティが向上します。
例えばサーバーの管理画面を想像してください。
動的IPであれば、どのIPでアクセスが来るかわからないので、すべてのアクセスを受け付ける必要があります。
サーバーの管理画面は攻撃者に非常に狙われやすいため、すぐに攻撃者の標的となってしまいます。
実際にはパスワードなどでログインするため、攻撃者がパスワードを知らなければサーバーにアクセスできてもログインは成功しません。
しかし、パスワードが流出していたり、ありきたりなものであればログインできてしまう可能性があります。
一方で固定IPアドレスならどうでしょうか。
アクセス元のIPアドレスは常に同じため、そのIPアドレスさえ許可しておけばOKです。
逆に言うと、指定したIPアドレス以外は拒否できるため、ログイン画面などに攻撃者がアクセスすることはできません。(表示できたとしてもログインはできません。)
固定IPを利用してIPアドレスを制限すれば、そのIPアドレス以外からサーバーに接続ができません。
つまり、仮にパスワードがバレても攻撃者はサーバーに接続すらできないのでログインもできないわけです。
ロリポップの固定IPアクセスはIPアドレスを固定にするサービスなので、これを使うことで指定したIPアドレス以外からの通信を拒否し、安全性を高めることができます。
また、ロリポップの固定IPアクセスは端末側で設定を行うため、どんな場所でも同じIPアドレスを使えます。
固定IPアドレスのサービスの中にはルータ(回線)単位となっているものもあります。
その場合は、会社や家庭のルータ(≒Wi-Fi)からのみしかIPアドレスが固定になりません。
つまり外出先では動的IPにより、IPアドレスを制限している場合はアクセスできなくなります。
一方で、ロリポップの固定IPアクセスは端末とIPアドレスを紐付けるようなイメージです。
そのため、外出先だろうとどこだろうと同じIPアドレスを使えます。
他にもメリットはあるのですが、基本的には上記の例のようなセキュリティ対策で使われることが多いです。
このように、固定IPアドレスを使うことで、セキュリティを向上させることができます。
ロリポップの固定IPアクセスとは
公式サイトを見ればわかるかと思いますが、ロリポップの固定IPアクセスについてちょっと解説しておきます。
ロリポップの固定IPアクセスの概要
ロリポップの固定IPアクセスは、どのような環境からでも同一IPアドレスでアクセスできるサービスです。
先ほども説明しましたが、サーバーによってはアクセス元のIPアドレスに制限を設けるケースがあります。
一方で、ロリポップの固定IPアクセスを使えば、アクセス元のIPアドレスは変化しません。
そのため、自宅でも会社でもカフェでも出張先でも、どこでも同じIPアドレスでサーバーにアクセスできます。
ロリポップの固定IPアクセスの料金
記事執筆時点の料金は初期費用が無料、月額料金は490円(税込み539円)です。
固定IPアドレスのサービスは相場が月額1,000円くらいで中には初期費用がかかるところもあります。
それと比べるとロリポップは初期費用なし、かつ月額500円程度と、かなりコスパは高いです。
他社とのざっくり比較
他社の似たような価格帯のサービスだとどこでもIPがあります。
こちらは初期費用0円、1IPアドレス500円(税込み550円)とロリポップのライバル的な存在です。
ただし、どこでもIPは法人のみとなっており、個人や個人事業主は利用できません。
(ロリポップは個人・法人ともに利用できます)
また、複数の端末で同じ固定IPアドレス同時に使うこともできないようです。
(ロリポップはライセンス追加で同時接続可。ライセンスの仕組みは後述)
サービスの開始時期はどこでもIPが2023年9月、ロリポップ 固定IPアクセスが2025年3月。
実績的なところでは若干どこでもIPの方が優勢といった感じです。
なお、ロリポップは元々はWebサイトを運営するためのサーバーを提供しているサービスです。
ロリポップ自体は2001年から20年以上サーバーを運営しており、240万人以上がサーバーを利用しているようです。
私自身もロリポップのサーバーを使って3年ほどWebサイトを運営していましたが、全く不満はありませんでした。
なお、フリービットもネットワーク回線やクラウドなどの事業をやっている企業です。
そのため、実績や信頼性という面では両者ともに問題ありません。
| ロリポップ 固定IPアクセス | どこでもIP | |
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 月額料金 (税込み) | 539円 | 550円 |
| お試し期間 | 最大2ヶ月 | 初月無料 |
| サービス開始時期 | 2025年3月 | 2023年9月 |
| 申し込み可否 | 個人・個人事業主・法人 | 法人のみ |
ロリポップ 固定IPアクセスは送信IPアドレスを固定させるやつ
ちょっとややこしいのですが、固定IPアドレスには送信(端末)用と受信(サーバー)用があります。
送信(端末)用は先ほど説明したようなケースで使われるようなものです。
一方で、受信用は公開するためのサーバーで使われます。
端末からサーバーにアクセスするときには両者にIPアドレスが必要です。
しかし、サーバー側のIPアドレスが変動してしまうと、サーバーにアクセスするたびにIPアドレスを確認する必要があります。
そのため、サーバー側にも固定のIPアドレスが必要となります。
ロリポップの固定IPアクセスは主にPCからサーバーなどに対して送信するための固定のIPアドレスとして想定されています。
つまり、パソコンやスマホなどにインストールして使用する前提です。
外部からサーバーにアクセスしてもらうような用途、つまりサーバーを公開する目的での利用は恐らくできないので、ご注意ください。
ロリポップ 固定IPアクセスが必要なケース・不要なケース【個人は不要】
固定IPが必要か不要か、ざっくりいうと以下のような感じです。
固定IPアドレスが必要なケース
- IP許可リストが前提の環境に入る
管理画面などを「このIPだけ通す」という形で運用している - 取引先/外部のサーバーなどが送信元のIPアドレスの固定を要求している
取引先などのサーバーで指定したIPアドレスからのアクセスが必須 - 拠点外からも同じIPでアクセスしたい
カフェ・出張先などでも同じIPアドレスでアクセスしたい/する必要がある
固定IPアドレスが不要/向かないケース
- IP制限を使っていない
特にIPアドレスを制限した運用をしていない - 大容量転送・超低遅延が最優先
動画アップロードや大規模同期などをしていて、速度を優先したい - 受け側の固定IPアドレスが欲しい
サーバ公開や受信側の固定グローバルIP付与が目的(=クライアント側固定IPVPNとは別物) - 多数の地域IPが必要
地域ごとに出口IPを変えたい→単一固定IPだと要件に合わない
薄々勘づいているかもしれませんが、よほどマニアックな人でない限り、個人(プライベート)で固定IPアドレスを使用する必要はありません。
ロリポップの固定IPアクセス、実際どう?
詳しい話は順にしていきますが、結論から言うと速度や価格、使い勝手の面でかなり優秀です。
契約から導入までほぼ難しい操作はありません。
また、管理画面も非常にシンプルです。
速度や安定性も私の環境では昼夜、曜日関係なく全く問題ありませんでした。
価格も月額490円と最安レベル。
最大2ヶ月間のお試し期間もある。
最高です。
さすが20年以上サーバーをやっている会社のサービスだと思いました。
【ちょっとややこしいかも?】固定IPアドレスとライセンス
契約手順に入る前に、固定IPアドレスとライセンスの違いについて解説しておきます。
ロリポップの固定IPアクセスにはライセンスという概念があります。
基本的には1固定IPアドレス=1ライセンスなのですが、ライセンスは追加することができます。
つまり、1つの固定IPアドレスに対して複数のライセンスを紐付けることが可能というわけです。
同時アクセス時はライセンスに注意
じゃあどういうケースでライセンスが複数必要なのか。
一言で言うと「同時接続する場合」です。
ロリポップの固定IPアクセスは公式サイトにあるように1つのIPアドレスを複数人で同時に利用できます。
ただし、同時に利用するためには、人数分(端末分)のライセンスが必要です。
公式サイトの画像を引用させていただきますが、以下のような仕組みになっています。
この画像の右側のケースだと、3台の端末から同時にアクセスするなら3つのライセンスが必要というイメージです。
このように、同時アクセスする場合は人数分(端末分)のライセンスが必要なことを覚えておきましょう。
同時じゃなければ1つでOK
ここまで同時にアクセスするケースについて説明してきましたが、気になるのが「じゃあ同時じゃなければどうなの?」という点。
結論から言うと、同時じゃなければライセンスは1つでOKです。
公式サイトのよくある質問にも以下のように記載があります。
Q: 1つのライセンスを複数の端末で使っても良いですか?
A: 1つのライセンスを、複数の端末で利用することは問題ありません。ただし、同時接続はできません。
同時接続をする場合は、複数のライセンスをご契約ください。(出典:ロリポップ 固定IPアクセス)
例えばパソコンで固定IPを使って作業したあとに、スマホから同じ固定IPを使って接続する場合。
この場合はライセンスは1つでOKです。
実際に私も確認しましたが、1ライセンスだけの契約で「PCで利用→PC切断→スマホで利用」の流れで使えました。
ただし、2人が同じタイミングでこの動きをするのであれば同時接続となるので、2人分のライセンスが必要となるかと思います。
申し込み手順(契約方法)
では申し込み手順について解説していきます。
といってもそんなに難しいところはありません。
「固定IPアドレスを契約する」と聞くと難しそうですが、めっちゃ簡単でした。
1. アカウント作成
まずは公式サイトを開き、アカウントを作成します。
公式サイトの中央あたりにある「お申し込み」ボタンか右上の「今すぐ申し込む」をクリックします。
次にメールアドレスとパスワードを入力します。
メールが届くのでリンクをクリックします。
「認証が完了しました。ログインしてください。」となるのでログインします。
2. 申し込み内容の入力
次に申し込み内容を入力します。
入力する項目は以下の3つです。
- ライセンス数
- 契約者情報
- クレジットカード情報
ライセンス数
ライセンス数は先ほども書いたように1つのIPアドレスを何台の端末から同時に接続するのかによって変わってきます。
同時にパソコン、スマホのそれぞれから接続するなら2つのライセンスが必要です。
別々のタイミングでパソコン、スマホなどでアクセスするなら1つでOKです。
ちなみにライセンスはあとから追加することも可能です。
迷ったらとりあえず1つにでOKです。
契約者情報
次に契約者情報を入力します。
入力する情報は法人の場合は法人名、個人の場合は氏名と屋号(あれば)、そして住所と電話番号です。
クレジットカード情報
最後にクレジットカード情報です。
ここは説明するまでもないかと思います。
すべて入力出来たら右側の「注文内容」を確認します。
このとき、無料お試し期間も確認しておきましょう。
請求はお試し期間終了月の月末に翌月分の支払いとなるようです。
今回は9月に申し込みをしたため、10月末に11月分の支払いとなっています。
ちなみに「無料お試し2ヶ月」というのは契約日から翌月末までが無料という意味のようです。
そのため、月末に申し込むと、お試し期間が実質1ヶ月くらいになってしまいます。
すべて確認できたら「入力内容確認へ」をクリックします。
確認画面が表示されますが、ここで表示される内容は先ほどの入力画面とほぼ同じです。
念のため確認した上で「購入」をクリックします。
3. 申し込み完了
以下の画面が表示されれば申し込み完了です。
以下のように自動で設定が行われます。
IPアドレスが表示されれば完了です。
ちなみに、「1 *** 2」となっているところにIPアドレスが表示されています。
この後IPアドレスの確認などで「1 *** 2」という表記が出てきますが、これが今回ロリポップから提供された固定IPアドレスだと思ってください。
ロリポップ固定IPアクセスの初期設定・使い方ガイド(OS別)
では初期設定の方法を解説していきます。
といってもこちらも申し込み同様に超簡単です。
どのOSの場合でも以下のような流れで設定していきます。
- WireGuardのインストール
- 設定ファイルの読み込み
- 接続
WireGuardとはVPNに接続するためのソフトです。
ロリポップ独自のソフトというわけではなく、様々なVPN(固定IPアドレス)を使うために使われる汎用的なソフトになっています。
Windowsの設定・使い方
まずはWindowsです。
設定方法
まずはWireGuardをインストールします。
ロリポップの上部に表示されているガイドを開き、「WireGuardインストール」をクリックします。
Windowsをクリックします。
ダウンロード後、インストールすると以下のような画面が表示されます。
次に設定ファイルをダウンロードします。
ロリポップの管理画面の今契約したIPアドレスをクリックします。
「PC用設定」から「接続設定ファイル」をクリックします。
.conf形式の設定ファイルがダウンロードされます。
次にWireGuardの「ファイルからトンネルをインポート」をクリックして今ダウンロードされた.confファイルを開きます。
情報が表示されれば完了です。
非常に簡単です。
接続方法
接続する場合は「有効化」ボタンをワンクリックするだけ。
使い終わったら「無効化」ボタンを押せば切断されます。
正しく接続されているか確認する方法は後述します。
macOSの設定・使い方
次にmacで接続する方法を解説します。
設定方法
まず、WireGuardをインストールします。
AppStoreからインストールできます。
次にロリポップの管理画面からIPアドレスをクリックします。
表示される画面から「PC用設定」の「接続設定ファイル」をクリックして「.conf」という拡張子の設定ファイルをダウンロードします。
WireGuardを開くと以下のような画面が表示されます。
中央の「ファイルからトンネルをインポート」をクリックし、先ほどダウンロードした設定ファイル(.conf)を選択します。
下のように詳細が表示されれば完了です。
接続方法
接続する場合は「有効化」ボタンをクリックするだけ。
切断する場合は「無効化」ボタンを押せば切断されます。
なお、Macの場合は上のメニューバー内のWireGuardのアイコンからIPアドレスをクリックすると、いちいちWireGuardを開かずともすぐに接続 / 切断できます。
正しく接続されているか確認する方法は後述します。
iOS(iPhone)の設定・使い方
次にiOS(iPhone)の場合です。
設定方法
まずはAppStoreからWireGuardのアプリをインストールします。
次に設定用のQRコードを開きます。
ロリポップの管理画面からIPアドレスをクリックします。
「モバイル用設定」から「QRコード」をクリックします。
次にWireGuardのアプリで「トンネルの追加」をタップし、「QRコードから作成」をタップします。
PCで表示しているQRコードを読み取り、名前を入力します。(なんでもOKです)
このように表示されれば登録完了です。
名前の部分をタップすると詳細が表示されます。
接続方法
接続する場合は名前の右にあるスイッチをタップすれば有効化されます。
無効にする場合はもう一度タップするだけ。
何も迷うことはありません。
正しく接続されているか確認する方法は後述します。
Androidの設定・使い方
最後にAndroidの方法です。
設定方法
まずはGoogle PlayからWireGuardのアプリをインストールします。
次にロリポップの管理画面でIPアドレスをクリックします。
「モバイル用設定」から「QRコード」をクリックします。
次にWireGuardのアプリで右下の+アイコンをタップし、「QRコードをスキャン」をタップします。
PCで表示しているQRコードを読み取り、名前を入力します。
このように表示されれば登録完了です。
名前の部分をタップすると詳細が表示されます。
接続方法
接続する場合は名前の右にあるスイッチをタップすれば有効化されます。
無効にする場合はもう一度タップするだけ。
何も迷うことはありません。
正しく接続されているか確認する方法は後述します。
接続されているか確認する方法
次に実際にロリポップ 固定IPアドレスアクセスを経由して正しく接続されているか確認する方法を紹介します。
1. IPアドレスを確認する
まずは通常時と固定IPアドレス時のIPアドレスが異なっているか確認する方法です。
今回はCMANというIPアドレスを確認できるサイトを使っていきます。
まずは通常時(WireGuardで無効にしている状態)でアクセスしてみましょう。
今回はWi-Fiとモバイル回線(4G)で確認してみます。
IPアドレスを確認できるページを開くとそれぞれ以下のようになっています。
私の場合は光回線がeo光、4G回線がmineoなので、各IPアドレスの下に表示されているドメインからすぐに判別が可能です。
また、IPアドレスも少しわかりづらいですが、Wi-Fiの場合は「5 *** 2」、4G回線は「5 *** 1」となっており、別々のものになっています。
次に、WireGuardで固定IPを有効にした状態で同じページを開いてみましょう。
するとWi-Fi・4Gともに同じIPアドレスが表示されています。
また、このIPアドレスはロリポップの管理画面やWireGuardに表示されているIPアドレスと一致しています。
端末を変えても同じです。
このように、IPアドレスがWireGuardを無効にした状態と有効にした状態で異なっていれば正しく接続できていることを確認できます。
2. (おまけ)IPアドレスの詳細を確認する
せっかくなのでIPアドレスの詳細も確認してみましょう。
先ほどのCMANでは、そのIPアドレスを誰が管理しているのかすぐに確認できるようになっています。
IPアドレスが表示されている欄の左下の「登録情報」をクリックします。
IPアドレスが自動で入力されるので、利用規約欄にチェックを入れて「管理情報紹介実行」をクリックします。
するとそのIPアドレスの管理者の情報が表示されます。
「組織名」の欄がロリポップの運営会社である「GMOペパボ株式会社」と表示されていれば、ロリポップの固定IPアドレス経由でアクセスしていると確認できます。
実測レビュー(速度・安定性)
では、安定性や速度はどうなのでしょうか。
ここでは筆者の環境での安定性や速度を実測値で見ていきましょう。
測定環境
今回は以下の条件で計測しました。
測定日時
2025年9月18日(木) 13時台
使用回線・デバイス
- 有線LAN(光回線)
- 回線:eo光 5Gbpsプラン(LANが非対応のため実質最大1Gbps)
- PC:Mac mini(2020)
なお、一般的な速度測定サイトの場合、1回あたりの測定で数秒間に最大1GB程度の送受信を行うこととなります。
複数回かつ大容量の通信となる測定はロリポップ側の機器に高い負荷がかかり、迷惑となる可能性があるため、今回はみんなのネット回線速度というサイトを使って簡易に測定しています。
これにより、速度に関してはよくある「○○Mbps」ではなく、ダウンロードやアップロードにかかる平均時間となっています。
厳密には通信速度ではないかもしれませんが、ご了承いただけますと幸いです。
また、すべてIPv4での計測結果です。
ベンチマーク結果(速度)
まずは速度の結果からです。
今回使用したサイトでは、2MBの画像を40回ダウンロード or アップロードした場合の1回あたりの平均時間を計測しているとのことです。
結果は以下のようになりました。(数値が低いほど応答速度が速いことを表しています)
| ダウンロード | 固定IPあり | 固定IPなし |
| 1回目 | 0.091秒 | 0.086秒 |
| 2回目 | 0.097秒 | 0.087秒 |
| 3回目 | 0.141秒 | 0.096秒 |
| 4回目 | 0.136秒 | 0.099秒 |
| 5回目 | 0.100秒 | 0.087秒 |
| 平均速度 | 0.113秒 | 0.091秒 |
| アップロード | 固定IPあり | 固定IPなし |
| 1回目 | 0.141秒 | 0.101秒 |
| 2回目 | 0.155秒 | 0.093秒 |
| 3回目 | 0.139秒 | 0.093秒 |
| 4回目 | 0.146秒 | 0.093秒 |
| 5回目 | 0.145秒 | 0.091秒 |
| 平均速度 | 0.1452秒 | 0.0942秒 |
細かすぎてわかりにくいかもしれませんが、ダウンロードは固定IPなしが平均0.091秒、ありが平均0.113秒となりました。
差は0.022秒と、固定IPアドレスをオンにすることで約24%遅延となったこととなります。
また、アップロードは固定IPなしが平均0.0942秒、ありが平均0.1452秒でした。
差は0.051秒で、固定IPアドレスにより約54%の遅延となりました。
このように、固定IPアドレスを使うと間に1つサーバーを経由する分、どうしても回線速度が遅くなってしまう点には注意が必要です。
なお、低下率で見るとかなり遅く見えますが、速度的には特に問題ないかと思います。
例えば通常の回線速度が上り / 下り 500Mbpsだったとします。
上記の割合で速度が低下すると考えるとダウンロードが380Mbps、アップロードが230Mbpsです。
もちろん同じように低下するとは言えないため、この通りになるとは限りませんが、少なくとも30Mbpsを下回るようなことは無いかと思われます。
ベンチマーク結果(安定性)
次に安定性についてです。
今回使用したサイトでは、0.5秒間に1回Pingを東京のサーバーに対して実行し、サーバーからの応答時間を測定しているとのことです。
安定性は以下のようになりました。(数値が低いほど応答速度が速いことを表しています)
| 平均Ping値 | 固定IPあり | 固定IPなし |
| 1回目 | 35.49ms | 11.88ms |
| 2回目 | 34.99ms | 13.78ms |
| 3回目 | 33.38ms | 12.31ms |
| 4回目 | 33.43ms | 13.44ms |
| 5回目 | 32.84ms | 13.11ms |
| 平均Ping値 | 34.026ms | 12.904ms |
以上の結果より、固定IPアドレスを使うことで、約3倍の遅延になったということになります。
ping値の目安は30msまでは快適、50msまでは普通と言われています。
オンラインゲームは15ms以下が良いと言われていますが、恐らく固定IPアドレスを使ってオンラインゲームをすることは無いかと思います。
そのため、固定IPアドレスを使うことで遅延が発生するため、特に快適というわけではありませんが、普通に使う分には問題無いかと思います。
体感的にはどう?
では体感的にはどうなのか。
特に何の問題もありません。
数値的には遅くなってはいますが、元々が速いため、通常時の利用と全く違いがないレベルです。
また、私が契約しているサーバーにSSHで接続する際に利用してみましたが、速度はもちろん、安定性も問題ありません。
3時間程度作業していましたが、一度も途切れることはありませんでした。
以上のように、ロリポップの固定IPアクセスの回線品質は少なくとも私の環境では全く問題ありませんでした。
追加のIPアドレスは日割りになる
ロリポップの固定IPアクセスではIPアドレスを追加することも可能です。
その場合、初月の料金は日割りになるようです。
追加する場合は管理画面から右上の「IPアドレスを追加」をクリックします。
するとこのように料金が表示されるのですが、ご覧のように日割りになっています。
ちなみにこの日は9/17だったので、9/30までの残り14日分が請求されるイメージです。
注意点・ハマりどころ
最後に注意点です。
- 同時アクセスミスに注意
- 細かい設定はいじれない
1. 同時アクセスミスに注意
ロリポップ 固定IPアクセスは先ほども書いているように、1ライセンスだけでは同時アクセスができません。
では、1ライセンスしか無い状態で同時にアクセスするとどうなるのか。
後に有効化した方の端末ではアクセスができなくなります。
今回接続を試す際に、PC→スマホという流れで設定していきました。
PCで有効化したあとにPCの方を無効化せずにスマホで有効化したところ、ブラウザで何にもアクセスできない状況になりました。
ライセンスが1つしかないので当然なのですが、このことを忘れていたため、「あれ?遅くね?」と1分くらいロード画面を眺めていました。
ちなみに、ちょっと厄介なのですが、一方のWireGuard(PC)で接続を有効化している状態でも、もう一方(スマホ)で有効化することは可能です。
1ライセンスで複数端末で利用する場合は先に使っていた端末で無効化してからでないと、別の端末でいつまで経ってもアクセスできないという状況になるので注意が必要です。
2. 細かい設定はいじれない
2つ目は細かい設定はいじれないという点です。
固定IPを利用する場合、今回のように契約すればすぐに使えるサービスを使う他に、自分でサーバーを用意して(契約して)VPNソフトを入れて設定する方法があります。
後者の場合、自分で細かい設定をいじれるのですが、今回のようなサービスの場合は提供元が管理しているため、設定はいじれません。
ただ、これがデメリットかというとそうでもないです。
ご存じの方も多いかと思いますが、VPNは設定ミスで情報が漏えいしたり、サイバー攻撃へ加担させられたりする可能性があります。
ロリポップの固定IPアクセスがどのような設定になっているかは不明ですが、恐らくかなり厳重な設定になっているかと思われます。
運営会社はサーバーを20年以上も提供しているプロ中のプロなので、少なくとも素人が見よう見まねでVPNの設定をするよりかは圧倒的に安全なはずです。
むしろ月額500円でプロにVPNの運用を任せられると考えると、コスパ最強すぎるかもしれません。
よくありそうな質問(FAQ)
最後によくありそうな質問を羅列しておきます。
- 何台まで接続できる?
-
同時接続ならライセンスの数まで。
別々なら1ライセンスだけでも恐らく台数に制限はないっぽい。 - 申し込み後、どれくらいで使える?
-
ロリポップ側の設定は1分かからないくらい。
端末にWireGuardをインストールしたり、設定したりするのに3分くらい。
それ以降はWireGuardのソフトやアプリでワンクリックするだけで有効にできる。
- 対応OSやアプリは?
-
IPアドレス自体が固定になるのでアプリの制限はなし。
WireGuardでロリポップの固定IPアドレスを有効にすればどのアプリでも固定IPが有効になる。
- 速度 / 安定性低下はどの程度?
-
相当シビアなことをしない限り気にならない程度。
ほんのちょっと速度や安定性は下がるけど、筆者の環境や利用用途(Web利用、SSH接続)では体感的には全く問題なし。
- 複数拠点で利用できる?
-
端末にソフトを入れるタイプの固定IPアドレスなのでもちろん複数拠点でもOK。
ただし、同時アクセスする場合は人数分(台数分)のライセンスが必要。
まとめ
今回はロリポップの固定IPアクセスについて解説しました。
相当高度なことをしないのであれば、自前でVPNサーバーを立てるよりもロリポップを利用した方が良いかと思います。
もちろんどんな設定になっているかがわからないので、そこだけはちょっと不安ですが、弱々な設定にはなってないはず。
回線速度や安定性も問題ないですし、最大2ヶ月無料でお試しできるのでまずは試してみると良いかと思います。









































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